
ゾロアスター教をご存知でしょうか。最古の一神教といわれ、およそ2000年前に隆盛し、世界を席巻した、宗教の代表格とも言えるほどの大宗教です。
ペルシャで発生し、西はアラビア、オリエント、地中海沿岸、東はインド亜大陸から中国にまで影響を広げた痕跡が認められ、中国では祆教(けんきょう)と呼ばれました。高校の世界史で、この祆教と、景教(けいきょう:ネストリウス派教義のキリスト教)、顕教(けんぎょう:密教以外の大乗仏教の教え。法華経など)が区別しにくくて苦しんだことを思い出します。インドではパールシーと呼ばれて、現在でもわずかながら信者がいるようです。
ゾロアスター教は、強勢が大きかったので、他の宗教にも影響を与えたようです。ミトラス教やマニ教などを考えるときにも、これはオリジナルの部分で、これはゾロアスターの影響を受けた部分、と分析する必要があるほどです。
当然ですが、キリスト教にもあります。キリスト教が誕生したころ、隆盛であったゾロアスター教から、なにを受け継いだのでしょうか。上記wikiから引用してみましょう。
ゾロアスター教では、善神群と悪神たちとの闘争後、最後の審判で善の勢力が勝利すると考えられ、その後、新しい理想世界への転生が説かれる[6]。そして、そのなかで人は、生涯において善思・善語・善行の3つの徳(三徳)の実践を求められる。人はその実践に応じて、臨終に裁きを受けて、死後は天国か地獄のいずれかへか旅立つと信じられた[6]。世界の終末には総審判(「最後の審判」)がなされる。そこでは、死者も生者も改めて選別され、すべての悪が滅したのちの新世界で、最後の救世主によって永遠の生命をあたえられる[6]。
終末論です。影響を受けた、というよりはもう、丸々パクってますよね。キリスト教とは、実はキリスト教と名を変えたゾロアスター教だったのです。終末論以外にも、善対悪の、二元論的世界観や、多神教の様相を表しながら一神教であると主張することや、過去記事「キリスト教徒はゾロアスターを信じている」でもご紹介した、天使の存在、などがゾロアスターからの頂き物だと思います。
日本でも、飛鳥時代に仏教がもたらされて以来、明治時代に神仏分離が行われるまでの長い間、仏教と神道は混沌としていたわけですが、人間には元来、宗教なんてどれもこれも胡散臭くて同じようなもの、という達観があるのかもしれませんね。