キリスト教大辞典

キリスト教の問題点について考える

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パレスチナとイスラエル

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前回の記事「地の塩とは」を書いたあとで、聖書のこの箇所について、死海沿岸の塩の塊のことを知って説教されているのだろうか、と思い、検索してみました。

ざっと見た限りでは、知ってか知らずかはわかりませんが、塩の塊について言及しているものは見当たりません。「地の塩」の「地」は放置されている状態です。まあ、それはいいでしょう。教会の説教なんてそんなもんです。今更、もっと勉強して正しい説教をしろとは思いもしませんし、言うつもりもありません。

そんな中で、ちょっと目を引いた説教がありました。一部引用しましょう。

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塩は、私たちにとってどういう存在でしょうか。私たちは料理をするときにはほとんど毎回塩を使います。塩は料理の味付けをするために欠かせないものです。また塩は食べ物の腐敗を防ぐために用いられます。昔のパレスチナにおいてもそれは同様で、塩は大切な生活必需品でした。

言葉尻を捕まえるような細かい話なのかもわかりませんが「昔のパレスチナ」とは何のことでしょうか。「パレスチナ」とは、西暦135年、ローマがユダヤ人の蜂起を鎮圧し、エルサレムへの立ち入りを禁止、イスラエルを廃止してパレスチナに改名したことに始まる名称で、パレスチナとは、旧約聖書にある「ペリシテ人」に因んだものです。

当時、「ペリシテ人」という民族が実在したわけではありませんが、聖書に記されているイスラエル人の仇敵の名前をイスラエルの土地に与えたのは、ローマのイスラエルに対する侮辱だったわけです。

聖書には、お前たちユダヤ人が侵攻してペリシテ人からカナンを奪い取ったと記されているではないか。今度はお前たちが出ていってペリシテに返してやるのだ。だから、この土地の名前は「パレスチナ(ペリシテのラテン語)」にすればよい、というわけです。以降、1948年にイスラエルが建国されるまで、イスラエルの全地域は「パレスチナ」だったわけです。

ローマによってイスラエルパレスチナという国に変更され、アラブ人に与えられて2000年近く経ったところへ、急に元へ戻すよ、と言われてもそう簡単には行きません。喧嘩になってしまいますよね。それが今の「パレスチナ問題」だというわけです。

話を元にもどしますが、ですので、イエス様の時代には「パレスチナ」という地域は存在しなかったのです。この牧師は「昔のパレスチナ」と言っていますが、そういう事情を知って、それでもそう言ったほうが信者にわかりやすいだろうからと判断してそう言ったのでしょうか。

おそらく、それは無駄な期待でしょう。何も知らず、なんとなく雰囲気だけで説教をしているのです。説教というのは聖書の解説です。聖書を解説するということは、神を解説するということであるはずです。それに、そんないい加減なやっつけ仕事でいいのでしょうか。しかし、この程度だというところがキリスト教の実際なのでしょうね。