キリスト教の問題点について考える

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偽牧師とは

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gsbh.org

 

ブライダル業界に暗躍する偽牧師たち」というブログ記事がありました。引用してみます。

私はブライダル・コーディネーターを養成する専門学校でキリスト教の講師を務めている傍ら、方々で偽牧師の醜聞を耳にする。
最近は、本物の牧師に司式をお願いしたいという特別な依頼も舞い込んでくる。
偽牧師の蔓延は、ブライダル業界のみならず、キリスト教界にとっても、由々しき事態である。

偽牧師が結婚式場で司式のアルバイトをしているのだとか。しかし、「本物の牧師」って、どういう条件で成立するのでしょうか。

使徒伝承を守る、正教会カトリック教会、聖公会、ルター教会、長老制を守る、長老教会、改革派教会や、監督制を守るメソジスト教会救世軍、会衆制を守るバプテスト教会、組合教会など、つまり、教派に所属する教会であれば、それぞれの規約によって定めるところの手続きを経なければ牧師(神父)では無い、と言うのは理解できます。しかし、そうであってさえ、正教の神父がカトリックへ行ってもカトリックの神父とは認められませんし、聖公会の牧師がルター教会へ行ってもルター教会の牧師では無いわけです。

このブログを書いた牧師は単立教会の牧師だと名乗っているようですが、単立教会の牧師の条件とは何なのでしょうか。単立教会の神学校なんてものは無いでしょうから、神学校へ行ったとしても、それは他の教派が建てた神学校でしょう。しかし、その教派の方針に同調できなかったので単立教会を興したのでしょうから、その神学校を出たということは、今、牧師であることとは関係無い、ということになるでしょう。

つまり、単立教会の牧師は、「私は牧師ですよ」と言いさえすれば牧師になるわけです。ブライダル牧師と一緒だと思います。

式場で、ブライダル牧師が、正教の婚配機密やカトリックの結婚ミサの真似を始めた、というのであれば(多少は)問題だと言うべきかもしれませんが、聖礼典でもなんでもない、プロテスタント式の結婚式を行ったからと言って、何が問題なのでしょうか。

偽牧師を糾弾したいのであれば、偽ではない、というところの成立条件を示すべきでしょうね。

また、「ブライダル宣教」という大義名分を掲げる人もいるが、それが、もし主の働きならば、お金を取ってはいけない(マタ10:8)。
確かに牧師は、教会の仕事をして給料をもらうが、それは信者の献金である。

この牧師は「ブライダル・コーディネーターを養成する専門学校でキリスト教の講師を務めている」とご自分でおっしゃっていますが、無報酬なんでしょうか。まあ『主の働き』ではないから報酬はもらってる、と言うこともできるかも知れませんけど(笑)。

2分に1組離婚しているカップルの大半はキリスト教式で愛を誓約したのではないか?
実際、ブライダル宣教を通して救われた人の数は数える程度である。

余計なお世話だと思いますよ。『縄張りを荒らすな』と言いたいのであれば、「本物の牧師」による結婚式の、「偽牧師」によるそれよりも勝る効能が何なのか、説明してみたらどうですか。

効能が同じなら料金が安い方がお得ですよね。ジェネリック医薬品は「偽物」とはいいません。理解できるでしょうかね(笑)。