キリスト教の問題点について考える

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伝統的教派プロテスタント信徒が運営するキリスト教批判ブログです

断食

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大学2年のときだったと思いますが、麹町にある有名な教会で、超教派の学生のディスカッションがありましたので参加しました。会の終了後に、会場で仲良くなった5人が集まって、帰りに一杯飲もうか、ということになり、教会を出て上智大のキャンパスを赤坂の方へぶらぶら歩いていました。

当時、その隣にあるホテルでアルバイトをしていましたので、何気なくそんな話をしていたのですが、その話を聞いていた人が、この人はその場で一番年上のカトリック信者でしたが、その日は断食日で、肉食を禁止されているのだが、寿司なら大丈夫だから、そのホテルに入って寿司を食べよう、と言い出したのです。

居酒屋で野菜の料理でも注文すればいいんじゃないか、と思ったのですが、その人は一番年上でしたし、東大の理科の入試をトップクラスで突破した院生だということもあって、なんとなくその人の意向には従うべき、というような雰囲気がありましたので、結局ホテル内の寿司店で食事をすることになりました。

紹介割引を適用してもらったとはいえ、一割引です。一ツ木あたりの居酒屋へ入れば一人三千円程度で済んだものを、一万円ほど払うことになってしまいました。

僕はそのとき、福音書のある箇所が頭に浮かんで仕方がありませんでした。うっかりすれば口に出して言ってしまいそうで危なかったです。

 

マタイ福音書 6:16-18

断食をする時には、偽善者がするように、陰気な顔つきをするな。彼らは断食をしていることを人に見せようとして、自分の顔を見苦しくするのである。よく言っておくが、彼らはその報いを受けてしまっている。あなたがたは断食をする時には、自分の頭に油を塗り、顔を洗いなさい。それは断食をしていることが人に知れないで、隠れた所においでになるあなたの父に知られるためである。すると、隠れた事を見ておられるあなたの父は、報いて下さるであろう。

 

カトリックでは、レントの初日は断食日で、満腹になることと肉食を控えるという決まりがあるのだそうですが、誰のためにそういうことをするのかと言えば、やはり自分自身のためだと言うべきでしょうね。

現実は、断食日だが魚はOKだから寿司にしようと言って、高級寿司店に入ってしなくてもよい散財をする。しかも他人を巻き込んでまで。

でも、カトリックに限らず、イエス様が予見したとおり、こういうキリスト教徒は多いですよ(笑)。