正しいキリスト教論理に於いては、「奇跡は悪である」という結論にしか成りえません。
創世記第1章31節
神が造ったすべての物を見られたところ、それは、はなはだ良かった。
はなはだ良かった。神は天地創造の完成を見て、奇跡無しで満点だと自己評価しています。
神は、人間とのコンタクトを自然の現象だけで行う。創世記はそう伝えています。にもかかわらず、さらに「奇跡」が必要だという話が発生するのは、劣った理解、つまり「悪魔」によるものだとしか考えられません。
そして「悪魔」の項で申し上げたように、悪魔は実際には神自身なのですから、この奇跡に関する問題も簡単に説明できてしまう、ということになるでしょう。神に反することとはどのようなことか、それは神自身にしか定義することができないはずですが、たとえば奇跡がそれです。